【iDig】iDigユーザーによる現場活用レポート

 令和8年9月30日、油圧ショベル向けマシンガイダンス「iDig Touch 2D」ユーザーの有限会社信濃住宅設備様が手掛ける現場にて、「iDig Touch 2D」の活用状況について視察させていただきました。

同社代表取締役 小林洋一様より小規模土工における2Dマシンガイダンスの活用についてレポートを作成いただきました。施工現場の更なる生産性向上に貢献できる内容と強く感じております。
尚、今回視察及びレポート作成に関与いただいた小林洋一代表取締役はじめ関係者の皆様におかれましては、心より御礼申し上げます。製品詳細について下記リンクからご覧いただけます。ご不明点等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
▶iDig Touch 2D製品詳細

※レポート内の「茅野モデル」の詳細につきましては、下記へお問い合わせください。
有限会社信濃住宅設備 茅野モデルご担当者様宛
〒391-0215 長野県茅野市中大塩14-18 
連絡先:0266-72-0319
URL:茅野モデル|有限会社信濃住宅設備 - 茅野市の建設業DX推進モデル


小規模管路工事における2Dマシンガイダンスの活用
ー茅野市発注 粟沢第2工区(配水管布設替工事)の取組ー

令和8年9月30日
有限会社信濃住宅設備

当社が市の水道工事で日常的に使っている2Dマシンガイダンス(以下「2DMG」)の使い方・効果・現場で感じていることをまとめました。

1.工事の概要


2. この現場での 2DMG の使い方
■使用機器 「iDig Touch 2D」(株式会社ホーシン)。ケーブル不要で載せ替えができるため、クボタ RX-505、チルトローテータ付のクボタU-55、クボタU-30 に、用途に合わせて載せ替えています。
■位置と深さの管理 平面位置(XY)は舗装カッターの切断線で決まるため 、 丁張不要です。
高さは、掘削箇所に隣接する路面を基準(ゼロ点)にした相対的な高さなので 、 2DMGで管理します。
バケット刃先を基準点に合わせて深さを設定 すると、設定は 記憶されるので、あとはその繰り返しです。設定深さに近づくと、モニター表示と音で知らせます。
■人の配置 深さの確認はオペレーター1名で行い、手元の検測作業員を置きません。
■急勾配 西側の区間は縦断勾配が大きい(距離程214~251mで平均約15%、最大18.9%)ですが、
同じく平面はカッターの切断線、高さは路面を基準にした2DMGで施工します。



3. ほかの現場での使い方(使ってみて良かった点)
基準は工事ごとに変えられます。粟沢は路面、ほかの工事は回転レーザーが基準です。
■勾配が設計で決まる管路(下水道など)
回転レーザー本体に設計勾配を設定すると、 光の面がそのものが設計勾配になります。2DMGはその光を基準に掘るので、地盤に関係なく、光が届く範囲まで設計の深さと勾配で掘削できます(図2)。

■住宅基礎・構造物の床掘り
回転レーザーを水平(初期設定)にすると、どこまでも続く水平面(無限平面)が簡単に作れるます。掘削範囲のどこでも同じ高さで床付けできます(図3)。


4.効果(数字)
これまでの実績
・1日あたり人数:令和5年度 米沢地区送配水管布設工事(茅野市発注)は、Φ450とΦ150を布設するため設計の人数が多く、
設計6.6人 に対し実績4.2人でした(約36%減)。 一般的な1条配管では、設計5人に対し 3人で施工することが多くなっています(約40%減)。
・総人日:日数が設計より少し延びるため、日数を掛けた総人日では、どちらも概ね30%減です。
・この数字はマシンガイダンスとチルトローテータを組み合わせた効果です(単独では未計測)。i-Construction2.0の目標「省人化3割(生産性1.5倍)」の水準です(出典③)
・深さの精度:±1cm(iDig公称値。バケット刃先の計測精度)/投資の回収:効果に比べて機器が安価なため、早い段階で回収できます(当社は回収済み)。
本工事の検証(実施中):設計歩掛の人日と、勤怠記録から算出した実績人日を比較しています(本線の進捗は施工管理システムで日々記録)。工期末(11月30日)以降に取りまとめます。

5.国の「導入型 ICT活用工事」との関係
国交省は令和8年度から、小規模工事を対象に「導入型ICT活用工事」(ファーストステップ型・ステップアップ型)の要項を整備しています。同資料では、地方自治体発注工事への普及も視野に入れるとされています。(出典①)。
・ステップアップ型は「3次元設計データの作成が不要な、2次元マシンガイダンス建設機械による施工」です。粟沢第2工区は、市発注の小規模管路工事で、これに相当する使い方をICT活用の指定なしで日常的に行っている事例です。
・国の資料では管路掘削(長さ6m・幅0.6m・深さ1.0m、基礎砂)を2DMGで行った場合、延べ28人分が13人分となり、 約54%の削減とされています。(出典②)。


6.現場で感じていること(直轄と自治体の違い)
・費用の掛け方:小規模工事では初期費用・ランニング費用を掛けにくいのが実情です。当社でも2023年に3DMGと2DMGを比較しました。2Dと3Dの境目は大規模工事の側にあると感じており、地方自治体の小規模工事は、まず2Dから始めるのが合理的だと考えます。
・道路工事への広がり:地方自治体の工事には、道路と水道が混在する工事もあります(当社では直近2年で2件)。地方自治体の道路工事でも、2DMGは合理的だと考えています。
・チルトローテータとの組合せ:2DMGとチルトローテータを組み合わせると、手元の作業がさらに機械側に移り、相乗効果があります。現在、その状況を改めて整理し、今後の計画を立てているところです。
・導入の順番:2DMGはGNSS機器が無くても導入でき、中小事業者にとって導入の最短距離です。一方で、座標が無いとデータは工程を越えて繋がりません。入口は低く、奥は深く、の両方を用意しておくことが普及の条件だと考えています。


7.(参考)茅野モデルとは

出典
①国土交通省「ICT導入協議会(第23回)資料-1 ICT施工に関する状況報告」(令和8年6月23日)
②国土交通省「ICT導入協議会(第22回)資料-2 中小建設業への普及促進方策について」(令和8年2月25日)
③国土交通省「i-Construction2.0 ~建設現場のオートメーション化」(令和6年4月)



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